主の御名を賛美いたします。山田隆司(やまだたかし)と申します。OMF日本委員会の審査をいただき、待機宣教師として、現在、ビヨンド・ボーダーズの在日東アジア人宣教の働き(2026年4月より「多文化共生ミッション」に改名)へ遣わされることを祈りつつ備えております。

私は昔、主イエス・キリストを全く知りませんでした。学生時代、日本を離れ太平洋を渡ったアメリカの地で、キリストとの出会いを経験しました。2000年に渡米し、初めて住んだアメリカ中西部ミズーリ州の田舎町で外国人として生活する中で、多くの軽蔑や悲しい差別を受けることがありました。しかしそのような環境の中にあっても、アジア人である一人の寄留者を愛して受け入れてくださる方々が確かにおられました。その後ニューヨークへ移住しました。イエス・キリストを知らず、異郷の地で苦しみと不安の中にあった私でしたが、インターナショナル・クリスチャン・フェローシップへと導かれ、福音を教え導いてくださった多くの素晴らしい方々と出会うことができ、現地のアメリカ人や日本人の方々、そしてさまざまな国から来られた方々の温かい励ましの中で、信仰へと導かれました。
「実に、キリストこそ私たちの平和です。キリストは私たち二つのものを一つにし、ご自分の肉において、隔ての壁である敵意を打ち壊し、」(エペソ2・14)。私は、このみことばとの出会いを通して、異文化宣教に深く関心を抱くようになりました。国や文化、民族、言語、価値観、さまざまな社会的背景の違いによって生まれる隔たりも、キリストにあって和解へと導かれるのだという確信が与えられ、国境や文化を超えて福音を届ける働きに参与したいという思いが、心の奥深くに与えられました。
私はアメリカでの在留時代に、クリスチャンとしての歩みを始めました。寄留者として過ごした日々は、今もなお人生において主から与えられた大切な時として深い感謝とともに心に刻まれています。そしてそれは、異なる文化や背景を持つ人々に福音を宣べ伝えたいという思いへとつながっています。多様な文化、さまざまな背景を持つ人々と出会い、福音を教えられ、語り祈り合った経験は、まさにエペソ2・14のみことばを実感する日々でした。神の愛が国境や文化を超えて注がれていることを、その地で深く体験することができました。あの時の経験が、私にとって宣教への召しの原点となっています。
私たちは、世界中で人々が国境を越えて移動する時代を生きています。日本においても、在留外国人は約395万人に達し、総人口の約3.2%を占めています(出入国在留管理庁、総務省統計局、2025年6月現在)。これは、神がご自身の宣教の御業の中で起こしておられる出来事であると考えています。神は、国境や文化を超えて福音が届けられるために、人々を各地へと散らし、またそのただ中へと遣わされます。日本にも多くのアジア諸国の人々が移り住むようになっており、彼らもまた神の主権の中でこの地へ導かれていると信じています。
ビヨンド・ボーダーズの働きは、日本という一つの国に限定されるものではありません。在日外国人の方々を支えるだけにとどまらず、福音を分かち合うことで全世界の諸国、諸文化へと広がる神の宣教に連なる働きです。多文化の境界線を超えて進められている神の御業に参与するこの働きに、主の導きの中で加えられたことを深い感謝とともに受け止めています。

私は今、神から与えられたビジョンのもと、在日外国人の方々に仕え、福音を分かち合う働きへと導かれています。今日、日本にも多くの国々から人々が集められており、この国もまた神の宣教の御業が進められている地であると確信しています。ビヨンド・ボーダーズのワーカーとして、日本に住む異なる文化や価値観を持つ方々に遣わされ、主イエス・キリストにある和解の福音を証しする使命に歩みたいと願っております。これから教会訪問をさせていただき、証しをする機会が与えられれば幸いです。皆さまにお会いできる日を心から楽しみにしております。
※山田師は、奥さまと二人のお子さまがいらっしゃいます。
(OMF宣教ニュース2026年5・6月号より)



