
コンニチハ。ハジメマシテ。ジョセフ・チャン デス。OMF日本が共に地域に仕えてきて75年、日本の教会がOMF日本を通して世界宣教に加わって60年を共にお祝いでき、うれしく思います。
■主が備えられるパートナーシップ
さて、ある宣教師が地域教会の牧師と共に教会開拓を始めようとした時、そこにはすでに7年間も祈り続けていた家族がいました。宣教師たちはこう語りました。「私たちが来るずっと前から流れていた祈りの川に、足を踏み入れたのだ」と。パートナーシップとは、今ここにいる人が戦略的に協力するだけではありません。それは、神が先に備えてくださった働きに加わることなのです。主こそがパートナーシップのために私たちを結び付けてくださっていることを忘れてはならないと思います。人間の力でどのようにしたら物事がうまくいくかを考えるのではなく、謙遜をもって共に集い、主の御心を伺いながら主のために、主と共に仕えることが大切ではないでしょうか。では、パートナーシップは簡単でしょうか?いいえ、それは時に難しいことです。
■ポイント①「受ける者」の視点
聖書にはパートナーシップについてとても興味深い話があります。ヨハネ3章において、洗礼者ヨハネのところに彼の弟子たちが来て言います。「先生、あなたから洗礼を授かったイエスが、今度は洗礼を授けています。みな彼のところに行ってしまいます」と。宣教の現場で共に働く時、私たちは、「どちらの教会名で?誰がリーダーで?どちらのチームに人が集まるのか?」と、しばしば比べ、競い、数を数えてしまいます。しかし、ヨハネはこう言いました。「人は、天から与えられるのでなければ、何も受けることができません」(ヨハネ3・27)。私たちは皆、受け手です。全ては神の賜物ならばなぜ比べるのでしょうか。与えられたのだから、感謝と寛大さをもって分かち合うべきです。
そして「主が」与えられることに注目すべきです。OMFは「神の方法でなされる神の働きには、神の備えがある」ことを信じています。宣教について考える時、限られた資金や人材、遠くよりも近くに注目しがちです。しかし、ローザンヌ会議から出された統計では、大宣教命令を優先的に考えると、国内宣教も国外宣教も一緒に成長していくことが示されました。神の計算は人間の計算とは異なります。主の命令に従って、手元の限られた資源を分けていくならば、主が人間の計算を超えて豊かに与えてくださるのです。

■ポイント②「先駆者」の姿勢
ヨハネはさらにこう告げます。「私はキリストではありません。むしろ、その方の前に私は遣わされたのです」(ヨハネ3・28)。ヨハネは自分が「何者でないか」を知っていました。リレーの走者のように、自分の前と次を走る人を気にしながら、自分の区間を忠実に走り、次の者へとバトンを渡すのです。私たちが全てを支配する必要はありません。主こそが全てを支配している方であることを知り、私たちは握っているものを手放し、主に忠実に従うのです。
OMFのビジョンは「神の恵みによって、全ての東アジアの人々の間に、その民族の言語・文化・生活に根ざした聖書的な教会が次々と生み出され、それぞれの教会が自分の民族に福音を伝え、他の民族にも福音を伝えていくようになる」ことです。宣教師から自立し、その土地に根ざした聖書的な教会が生まれること、そしてその教会が宣教する教会になっていくことを目指しています。その土地に根ざした聖書的な教会とは、日本民族中心の教会ではなく、同じキリストの体としてさまざまな人々を受け入れ、共に働く教会です。
宣教師が建物の工事現場の「足場」のような役割をし、やがて現地教会が自立したら足場を外して次の働きに行く、というのが私たちのこれまでのやり方でした。しかしパートナーシップとは同じ使命のために共に働く「ロケットと発射台」のようなものです。私たちが何者であるかを知る時、一つのキリストの体として、互いに補い合い、共に建て上げられていくのです。
■ポイント③「花婿の友」の心
あなたは自分の結婚式の取り仕切りをあなたが本当に信頼できる人、大切な友、近しい人に託すと思います。そしてその人は自分の奉仕を誇らず、その結婚式を心から喜ぶでしょう。ヨハネは花婿の話に続けて「あの方は盛んになり、私は衰えなければなりません」(ヨハネ3・30)と言いました。この言葉は、犠牲の宣言ではなく、喜びの宣言です。地域に仕える時の困難を主はご存じです。そのうえで、主は私たちを信頼し、その業を託しておられます。信頼をもって任された結婚式が完了した時、主の喜びが自分の喜びとなるのです。
では、主を喜ばせるものは何でしょうか?それはルカ15章にあります。失われた羊が見いだされること、失われた銀貨が見つかること、失われた子が帰ることです。天は一人の罪人が悔い改める時、大いに喜びます。キリストの友として、福音をまだ聞いていない人のことを主と共に悲しみ、彼が悔い改める時、主と共に喜びたいと思います。
世界には未伝の地域が多くありますが、その最前線で働く宣教師は世界中でたった3~4%です。OMFでは約40%の働き人がこのような地域で働いています。もっと宣教師が送られるよう、さらに祈らなければなりません。そして、派遣することだけではなく、私たち自身が福音によってチャレンジを受け、まだキリストを知らない人のために何ができるのか、祈る必要があります。

ポイントをまとめるとこうなります。「受け手」として、競争するのではなく、感謝し寛容になりましょう。「先駆者」として、支配するのではなく、主に全てを明け渡して忠実に協力しましょう。そして「花嫁の友」として、功績を気にするのではなく、キリストと共に全てを喜びましょう。
■共に恐れ、共に進み、やがて共に喜ぶ
最初の話に戻りますが、あの宣教師は「この働きを担うのが恐い」と告白しました。新しい地域に踏み出す時、私たちは恐れを覚えます。すると、その牧師はこう答えました。「大丈夫です。私も恐いです。一緒に恐れつつ進みましょう。」主に仕える時は、いつも驚きと冒険の連続です。共に恐れ、共に踏み出す共同体をつくりましょう。そしていつの日か、共に喜ぶ日が来ることを信じています。
【お祈りください】
■全てのものを主からいただいていること、私たちはキリストではなく、キリストの僕であることを覚え、主の喜びを私たちの喜びとする者へとますます変えられますように。
■主よ、日本の教会を憐れみ、日本の教会から喜んで主の働きに出ていく者を起こしてください。
■神の宣教の前進のため、OMF日本と日本の教会、東アジア・東南アジア、世界の教会が共に恐れ、共に踏み出す共同体になりますように。



