メコン川流域の人々へ福音を ーOMFメコンフィールドの働きー
■メコン川流域の少数民族
メコン川は中国からミャンマーの国境に沿って、タイ、ラオス、カンボジア、そしてベトナムへと流れる川です。川に接する国々は6か国ですが、その流域にはそれぞれ独自の言語、文化、宗教を持つ民族グループが暮らしています。OMFのメコンフィールドは、中国、ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナムに住む、未伝の民族グループへの働きをしています。

メコン川流域には多様な言語と文化を持つ少数民族が住んでいます
メコン川流域に存在する言語や文化の驚くほどの多様さは、そこに住む少数民族の多様性をそのまま示しています。そして、どの民族も、各部族語で表された神のみことば、それぞれの文化に根ざした教会、そして現地の人々の中で働くワーカーたちが今すぐにも必要なのです。
■メコンチームが大切にしていること
メコン川流域で労しているワーカーにとってすべての行動の基盤は、主イエス・キリストとの交わりです。主との交わりが彼らの人生のあらゆる面をつらぬき、とりなしの祈りを通して、ワーカーは主の御心に沿って進むように導かれます。
チームは常に全てのことをチームの最終ビジョンに照らして判断します。そのビジョンとは、各民族の中で地元文化に根ざした教会が生み出され続けることです。この目標に照らして、ワーカーは「自分に何ができるか」よりも「何がなされるべきか」をまず第一に問うのです。
ワーカーは働きにはリスクを伴うことも承知しています。ワーカーや働きを支えてくれる組織や体制がまだ整っていない場所であっても、信仰をもって進みます。
働きを成し遂げるためには、現地の言葉で現地の人々と関わることが極めて重要です。そのため、ワーカーは土地の人々と信頼関係を築くために、必要な現地の部族語や文化の学びに力を注ぎます。
また、やがて現地の人々が働きを受け継いでいくために、ワーカーは現地の人々が自分自身でもでき、また続けていけるような働きの方法を模範として示します。
働きを進めるためには、主にある教会からの人的、霊的、物質的なサポートが継続的に必要です。そのため、メコンチームは共通の召しを担うクリスチャンたちとのネットワークを広げています。
どの働きにもふさわしい始め方と終わり方があります。ワーカーは模範を示し、助け、見守り、離れるというパターンを取ります。働きの勢いを持続し、停滞を避けるためには、常に改善が必要です。
ワーカーはチームの一員として働き、チームの働きには各ワーカーの参加が欠かせません。各人は、個人でも家族単位でもその生き方において、また、神の家族であるチーム内で互いをケアすることにおいて、主にある良き模範として成長することを目指します。
チームにとってはチームが持つビジョンとミッションは非常に重要です。それは、他のいかなる行動や働きの機会、個人的な計画や好み、働きにおける自己実現や目立つ働きをすることよりも、はるかに高い優先事項です。そして、メコン川流域の少数民族のための働きは、以下の証しのように、常に祈りから始まり、祈りに支えられつつ、今も続けられています。
■あるワーカーの証し
サニ族は霊的にも肉体的にも伝道が困難な部族です。山奥深くにあるサニ族の村を訪れるには、険しい道をバイクか自転車か軽トラックで行くしか方法はなく、季節によってはカヤックも必要です。サニ族に重荷を持つジョン師とプレイヤーウォーク(現地を歩きながら、その地での福音の広がりのために祈る働き)のチームも、そうしてサニ族の村々に向かいました。
サニ族は人口10万人余りの貧しい農耕民族で、人々は仏教とアニミズムの混合宗教を信じています。2012年の調べでは、サニ族クリスチャンは10人足らずで教会は皆無でした。その頃、この部族のためのプレイヤーウォークが始まったのです。
ジョン師はその2、3年前から、ビジネスマンとしてサニ族の住む国に滞在し、サニ族の文化を学んでいました。そして、ルカ10・2のみことばから、プレイヤーウォークを始めるように導かれました。彼は、サニ族への伝道にはプレイヤーウォークの担い手を含め、各国から様々な専門職、長期・短期の働き手が必要だと考えました。
2012年から4年間、各国から45以上のチームが呼びかけに応えて、3日から10日間の祈りの旅に参加しました。そして、プレイヤーウォークを何年も続ける中で、主はみわざを行ってくださり、訪問を続けたその村に、やがて小さな信者の群れが生まれ、弟子訓練が行われ、サニ族の教会が生まれたのです。もちろん、その間にプレイヤーウォークのチームには様々な困難があり、霊的な実が与えられるまで、忍耐をもって何年も祈り続ける必要がありました。今日、サニ族のクリスチャンは250人近くになり、6つの教会が建てられています。ジョン師の働きは弟子訓練へと移り、サニ族のクリスチャンたちが地域の未伝の人々のために、プレイヤーウォークをし、教会の働きを受け継ごうとしています。プレイヤーウォークのチームからも長期のワーカーや支援者たちが起こされました。こうして、神はルカ10・2に基づく祈りに素晴らしく応えてくださいました。この働きに加わるにはいろいろな方法があります。あなたも参加しませんか?
【祈りのリクエスト】
■メコン川流域の未伝の少数民族のための祈り手と働き人がさらに起こされるように。
■このメコンチームの一員として日本から派遣される予定の坂西信悟師の備えのために。