OMFカンボジア代表に召されて  今村裕三師・ひとみ師

皆さまの尊いお祈りにより、カンボジアでの宣教の働きもここまで守られてきました。主の同労者としてカンボジア宣教の働きを共に戦ってくださり、心から感謝申し上げます。

私たちは二〇〇三年の十一月にカンボジアに到着しました。田舎での開拓伝道を願っていましたが、最初に与えられた奉仕は、十数年にわたる宣教師から始まったクラチェ州の教会開拓を現地の牧師・リーダーたちに委ねていく働きでした。願った奉仕と違う働きでしたが、主は宣教地で長く働く上でかけがえのない訓練をしてくださいました。開拓伝道を終えるところから開拓伝道の始まりを考える視点が与えられました。宣教師や宣教団体、外国からのお金ではなく、真理である聖書を基盤とし、主イエスのみに信頼を置く自立した教会形成のために、開拓伝道初期に何をし、何をしてはならないのかを深く考えることができました。

そこでの働きが終わり、さあこれから田舎での開拓伝道が始められるとウキウキしていたところに、OMFカンボジアのリーダーとしての働きが任されました。当時はリーダーとして首都プノンペンに住まなくてはならず、田舎での開拓伝道の夢は遠のきました。しかし、しばらく経って主に押し出されるように、田舎に出て行くことがゆるされ、リーダーを部分的にしながら、現在のストゥントラエン州での開拓伝道を始めました。その間、リーダーをフルタイムでしてくださいと何度も依頼されましたが、お断りしました。田舎で福音を伝えようと出て行く人がいなかったからです。リーダーになると、宣教の最前線の働きの時間が減ります。しかし、この十年間で教えられたのは、リーダーが不安定だと前線での働きも不安定になり、円滑に進まなくなるということです。今年三月に、前代表が健康上の理由で突然辞任され、代理を引き受けました。それは、以前の代表の交代時に私も含めて多くの人がリーダーになるのを断り、宣教団体としての働きが停滞し苦労したので、今回はそれを避けたいと考えたからです。ところが、次の代表を選ぶ過程で、私に正式な代表にと打診がありました。そのときに考えさせられたことは、(一)これまでのOMFから多くの学びと助けを得てきたことへの感謝。(二)長期にカンボジアで働いている宣教師が少なくなり、団体の歴史的な流れを知る人が少なくなっていること。(三)この十年間、次世代のリーダー育成が滞っていることに大きな重荷を感じたこと、でした。また、私はOMF全体の宣教師訓練部門の国際リーダーの一人として、継続的な宣教師訓練に関わってきました。これまで受けてきた訓練を生かす、主からの機会だとも受け取りました。

それと同時に、私は十年前に代表代理をして、いかにこの代表の仕事がいろいろな「面倒くさいこと」に巻き込まれるか知っていましたので、出来れば避けたいと思っていました。しかし、神様は団体へのビジョンを与え、これからどう導いていったらよいのか道を示してくださっていました。ある本にモーセのように渋々引き受けるリーダーのほうがよいとありました。それは自分にではなく、神様に助けを求めるからだと。モーセのようにいろいろと引き受けなくても良い理由を考えている私も発見しました。

また、代表を引き受けるにあたって、私の心の中に隠れた高ぶりや野望がないか祈り、見極めました。代表という名称や代表に伴う力・影響力を自分のものにしたいという欲求がないだろうかと心を探っていただきました。私にとっては、天に名前が記されていること、そして神の子とされていることだけで十分であることを再認識しました。「面倒くさいこと」に巻き込まれても、自分を守る必要がないので、以前と比べて心配があまりないことにも気付きました。

他方、もし代表を引き受けると、ストゥントラエン州での働きに使う時間が減ってしまうことが気がかりでした。カンボジアの田舎は日本の田舎と同じで、信頼関係を築くのに時間がかかります。長い時間をかけて、現在トロペアンベーン村で一家族が救われて家庭礼拝を、サムクイ村では聖書研究を始めることができていることに感謝しています。主の働きですから、主が必要なことを満たしてくださると期待します。これまで通りストゥントラエン州に暮らしつつ、OMFカンボジア全体に耳と目を向けることになります。また、時間の許す限り、ストゥントラエン州での働きを続けていきます。ひとみは今まで通り、すべての時間をストゥントラエン州の働きに使う予定です。

私の代表としての願いは、代表が何でもするという、これまでのあり方ではなく、チームワークを基盤としてOMFカンボジアを導いていく方法です。性格も賜物も異なるチームメンバーと共に相乗的に働くと、一足す一が二ではなく、十にも三十にもなることをこの働きでも経験していきたいと思っています。

お祈りしていただきたいことは、(一) 新型コロナウイルスの影響で、今まで以上にインターネットを使った働きが増えました。これは移動をしなくてもよいので、田舎に住んでいる私にとっては福音です。しかし、会議の頻度が高くなったり、三大陸に離れている方々との会議となると、夜遅くや昼食を取りにくい時間帯に会議があったりします。生活リズムと健康が守られるようお祈りください。(二) ストゥントラエン州での働きもバランスを保って出来るように。そして、その働きが主にあって前進するように。(三) 神様との毎日の交わりがこの働きの生命線ですから、御言葉に養われ、主にあって安心して働きを進めていくことができるようにお祈りください。(四) 共に働くリーダーが与えられますように。御霊の実が観察でき、主の前に謙遜な方を求めています。(五)最後に、賜物のある若い世代のメンバーの成長を助ける働きについても知恵が与えられ、進めていけるようにお祈りください。

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