サーブアジア短期宣教に参加して 木田 沙依

昨年十一月に二週間、有澤師ご夫妻を訪ねてタイはチェンライに行って参りました。今回の旅の目的は、宣教師の働きを学ぶことでした。それを計画どおりに行えたかと言いますと、計画どおりにいかず、私自身も想像しなかったような旅となりました。 それというのも、初めから終わりまで病気にかかった状態であったからです。よくある副鼻腔炎でしたが、十月からこじらせて最終的に治るまでに四ヶ月かかりました。このような体調でしたので、現地では横になっている時間が多かったのですが、その割に多くのことを見聞きできました。また、弱った状態であるからこそ得られた宝のような経験がありました。有澤師夫妻の配慮と祈り、日本で祈ってくれている方々の存在がなければ考えられないことでした。

近所の夜市

近所の夜市

タイに着いてみて驚いたのは、初めて見るもので溢れていたことです。マーケットで売られている食べ物、南国らしい木々、鮮やかな色の花。そしてあちこちにある輝く金色の仏塔、仏像、寺院の精巧な装飾…。タイは想像を超える未知の世界でした。タイ語もわからず、見たことのないものに次々と出会う自分が赤子のように思えました。宣教師が一から言葉を学び異文化の中に入っていくことはどれほど困難なことだろうかと想像します。けれども、自分の無知を知ることは実に人を謙遜にすると実感しました。自分が低くされ、私たち人のために低くなってくださった神を知っていく歩みができるならば、宣教師とはなんと恵み豊かな生き方だろうかと思います。私もその生き方を喜び楽しみたいと、有澤師ご夫妻を見ていて思いました。

ミェン族に関係する所としては、二つの教会と三つの村、こども寮を訪れました。ご自宅での過ごし方も含めて、お二人は役目をうまく分担しており、達郎師・たまみ師それぞれの良さを活かして働いておられました。神はひとりひとりに合った用い方をしてくださること、私は私らしく用いてくださることを信じることができました。

日本を発つ前日に体調が少し改善したこともあり、旅の途中で回復することを初めは期待していました。あるいは、たった二回の証しの時だけは力を出せるのでは、と考えたりもしました。けれども、五日目にパヤオ聖書学校で証しを語る最中も具合が悪いままであったことから、旅の最後まで体調不良だったとしてもそれを受け入れることにしました。このような状況になったからには、そこから私が学ぶべきことを学び、今成長できる部分を成長させるしかないと。辛くて神に「どうしてですか?」と問いたくなるような時でも、そこには限りない神のあわれみ、恵みがあると信じることにしました。回復をあきらめたわけではなく、回復を求めつつも、弱さの中にあるからこそ学べることに集中しようと思ったのです。

今回の短期宣教に向けて私が祈り続けてきたことがありました。それは「謙虚でいるために、現地で自分が何かできると思わない」というものでした。これは行いによって周囲に認められようとする罠から自分を守るためでもあり、現地の方とより良く関わるための祈りでもありました。ところが、本当に何もできないような状態になったわけです。思いもよらないことでしたが、このことを通して「神ご自身が神の力によって宣教の働きを成し遂げる」ということを教えられました。また、神がどれほど人々を求めているか、世界の回復を求めているか、その御心を私が日本にいてもタイにいても世界のどこにいてもシェアしてくださることが分かりました。

ある日休んでいる時のことです。深く自分の無力さを覚える中、神の存在はどこまでも続く深い海のような、すべてをおおい尽くす、すべてを超える存在であると感じました。確かに神は恐れるべきお方であると思いました。だからといってただ怖がるのとは全く異なり、神は愛であるから、神の愛も限りのない海のようで、それも永遠に続く終わりのない愛であり、私はその中にまったく安らぐことができるのだと思いました。これは私にとって大切な宝のような経験になったと思っています。以前は「主を恐れる」ということをどう捉えたらよいのか、今一つ分からなかったからです。

これほどまでに深い愛で、神は人を求め続けておられる。私がいなくても神の働きは進む。神は力強く、不可能なことはひとつもない。全能の神に対して「しもべ」と言うのもはばかられるほど私は小さな存在。そのような私を神はイエス・キリストの十字架によって救ってくださり、今も慈しみ育ててくださっている。だからこそ、私はこの神とともに生きて働きたい、そのように思いました。お祈りをありがとうございます。最後に、心に残った言葉を紹介します。ミェンの宣教師が言った言葉「ミェンのために働き手が必要です」。

 

 

 

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